わがアナーキズムの偉大なる先達、安部公房に捧げる
人口爆発の恐怖
うすのろ政府自民党は安易に子供を産めと言うが、地球(そしてなにより人類の未来)のことを考えたならばむしろ産児制限が必要なまでに、事態は進んでいる。

「世界の人口」で検索するとカウンターを表示したサイトがいくつか出て来る。それらを見ると現在2008年4月には、66億6000万人ほどが地球に暮らしているようだ。また人口の推移を記してあるサイトもある。これらを見ているとなかなか興味深い。

http://arkot.com/jinkou/
「世界の人口」サイト
によると、1650年に5億人、1800年に10億人、1900年に20億人、1960年に30億人、1974年に40億人とある。人口が倍増する期間が短くなっているのがお分かりいただけるだろう。まさに歯止めなき爆発なのだ。

http://www.unfpa.or.jp/p_graph.html
また、「世界人口推移グラフ」サイト
によると、1950年(25億人)から1987年(50億人)までの37年間に人口は倍増した。

http://arkot.com/jinkou/jinkousuikei.gif
国連の人口推計グラフ
を見ると、2050年には90億人、と増加のペースは落ちるものの、人口そのものはまだまだ増えると推測されている。またアシモフの計算によれば、47年間に人口が倍増すると仮定すると、2151年には500億人に達するらしい(「我が惑星、そは汝そのもの」早川文庫)。地球には、500億もの人口を支えるだけの資源がある、とお考えの方がいるであろうか。

必要なのは産児制限である。一夫婦に一人の子供、を徹底すれば、一世代ごとに人口が半減すると云う寸法だ。中国の一人っ子政策のロジックは正しい。正しいがまだ遅い。

日本では少子化が進行しているので、2050年には1億人、2100年には6700万人まで減少する見通しだと云う。これでも遅いとは思う。
http://homepage2.nifty.com/tanimurasakaei/syousimi.htm

人口問題は社会と密接に絡み合っているのでむつかしい問題ではあるが、人口増を口にすることが愚の骨頂であることは分かっていただけただろう。
E=MC^2
今回はE=MC^2の解読である。分かりきっている方は読み飛ばしていただきたい。

(1)
エネルギーと物質が等価であることを示したこの式の意味を、ごくごく簡単に説明してみる。
まずはそれぞれの意味だが、Eはエネルギー、Mは物質の質量、Cは光速である。Mの単位はグラム(g)、Cはセンチメートル(cm)/セコンド(sec)で表す。ここでは、1gの質量と等価のエネルギーを求めよう。光速Cは、300億センチメートル、つまり3*10^10センチメートルである。

E=1g*((3*10^10cm/sec)*(3*10^10cm/sec))

となる。この記号も数学の決まりどうりに計算しよう。まず、

(3*10^10/sec)*(3*10^10/sec)

は、分母同士を掛け、分子同士を掛ける。すると、

(3*10^10cm)^2/sec^2

となる。次に、分子を計算する。これを開くと、

9*10^20cm^2

になる。ここに、カッコの前にあった1gを掛けると、

9*10^20g*cm^2

と云うことになる。

おっといけない、これは右辺の分子だけであった。左辺と右辺の分母を加えて、等式を書き直すとこうなる。

E=9*10^20g*cm^2/sec^2

ようやく1グラムの物質と等価のエネルギーが求まった、はずなのだが今ひとつ釈然としない方もいるだろう。意味不明の「g*cm^2/sec^2」は一体なんなんだ、と。実はこれは、エネルギーの単位である。

(2)
cmは長さの単位であり、これを時間で割ったもの(cm/sec)が、速度である。

次に加速度を考えよう。一秒あたりの速度の変化を求めるには速度を秒で割る((cm/sec)/sec、つまりcm/sec^2である)。

質量(グラムg)*加速度が力である。質量に加速度をあたえるのが力と云うわけだ。つまりg*cm/sec^2となる。これはダインという単位でもある。

ダインにcmを掛けると、g*cm^2/sec^2となる。これを仕事と呼ぶ。ダインの抵抗(力)に逆らって物体を動かす時に行われるのが仕事なのだ。この単位をエルグと呼ぶ。E=MC^2で求めたのは、このエルグだったのである。

どうだろうか。単位にも明確な意味があり、筋が通っているのだ。科学の美しさに感動する瞬間である。(まあ、水だのオーラだの言っている連中には分からないかも知れないが)

ちなみに、1グラムの物質と等価のエネルギー量は、長崎に投下された原爆とほぼ同じである。


本稿はアシモフ「時間と宇宙について」(早川文庫)および清水義範「単位物語」(講談社文庫)を大いに参考にしました。
加速器でブラックホール


「加速器で地球消滅」・米の元政府職員ら提訴
nikkei net 2008/3/30

 【ワシントン30日共同】欧州合同原子核研究所(CERN)がスイス・フランス国境で建設中の巨大加速器で生成されるブラックホールに、地球がのみ込まれる恐れがある―。こう主張するハワイ在住の元米国政府職員らが、CERNや米エネルギー省などを相手に計画の差し止めを求める訴訟を、ハワイ連邦地裁に起こした。米ニューヨーク・タイムズ紙が29日報じた。

 加速器は一周27キロで世界最大の「大型ハドロン衝突型加速器」(LHC)。陽子同士を衝突させて質量の元になる未発見の粒子を確認するなどの物理実験を、今年夏から始める。CERNなどによると、極小のブラックホールをつくる計画はあるが、短時間で消滅し、深刻な影響が出る可能性はないという。

 訴えたのは米退役軍人省の元放射線安全担当官ウォルター・ワグナー氏ら。生成された数多くの極小ブラックホールが融合して大きくなったり、接触した物質を高密度の塊に変えてしまう仮説上の粒子が発生したりして、地球が壊滅する可能性があるとしている。(15:21)



ブラックホールが融合して大きくなる、というのは、よほど大きなブラックホールどうしの場合だったと記憶している。ミニ・ブラックホールは消滅するだろう。加速器から造られるブラックホールは、それこそ原子数個分の質量しかないだろうから、一秒の何万分の一、とかの寿命しか持たないはずだ。「ホーキング、宇宙を語る」を読んでみよう。

「ブラックホールは質量が小さいほど温度が高く、蒸発の速度も速いので最終的には大爆発(水爆数百発分とか)を起こして完全に消滅する、と考えるのが理にかなっている(大意)」

上記ホーキング博士が「最終的には大爆発」と言うのは、蒸発する際の粒子の放射を、爆発に喩えているのだと、僕は思う。そしてそのエネルギーは、ブラックホールの重力場から供給される。
(参考:ホーキング放射)
http://www.aoiiruka.jp/utyuu/black-hole-4.htm


原子数個分のブラックホールが供給できる重力場エネルギーが生成できる粒子は、僅かなのだと思うのだが、どうだろうか。


参考として挙げると、ウラン原子と反ウラン原子が対消滅する時のエネルギーは、7.1064572 × 10^-8ジュールである。対消滅は質量のすべてがエネルギーに替わる。かりに、ブラックホールがウラン原子と同等の質量を持っていたとして、その重力場が供給できるエネルギーは対消滅よりも小さい(最高でも同等)だろうと、推測できる。

1ジュールは「地球上でおよそ102 グラム(小さなリンゴくらいの重さ)の物体を1メートル持ち上げる時の仕事に相当」(wikiより)である。ここでは0.00000007ジュールだから、本当に微々たるものなのだ。

もう少し詳細な数字はないか、と探していると、7テラ電子ボルトのエネルギーでブラックホールを作るらしい。7テラ電子ボルトとは、1.12152352 × 10^-6ジュール。先ほどのウラン原子よりも2桁大きいが、それでも0.00・・である。安心されたい。